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後鼻漏(こうびろう)について考える 011

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補足:すでに6年前の記事ですが、2016年8月に少し手を入れました。
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先日Bスポット療法の本が戻ってきまして、現在つらつらと読み返している最中です。
東京医科歯科大学の名誉教授でいらっしゃった耳鼻科の医師である、堀口申作先生のお書きになられた「Bスポットの発見」という本です。

この本はタイトルからもわかりますが、学術書ではなく一般向けに書かれた新書タイプの本です。昭和59年が初版で、もう絶版されているので古本かオークションなどでしか手に入りません。定価は650円ですが、今入手しようと思ったら結構高くつきます。

なんうん堂がBスポット療法について知ったのは、お世話になっている先輩の鍼灸師の先生からある機会に教えていただいたのが最初です。

そのときは後鼻漏を治すために教えていただいたのではありませんでした。
なんうん堂の中でBスポット療法と後鼻漏が結びついたのは、自分の後鼻漏を何とかしようと考えたとき、頭の中で二つが結びつきました。まあネットで検索してみれば、Bスポット療法で後鼻漏をなんとかする考えは既出の事がらでしたが。

思いついてすぐに先輩の先生に相談したら、「Bスポットの発見」を貸してくださいまいした。
今は何とか自分用のものを入手しました。

で、その「Bスポット療法」。いったいどうゆう療法なのか簡単に説明しますと、
鼻咽腔の炎症をクロールチンクやボスミン液で消毒すると、いろいろな病気が治る
という療法です。

「鼻咽腔(びいんくう)」とか「クロールチンク」とか「ボスミン液」という一般の人にとっては調べないとわからない言葉が二つもあるので、短い文章ながらナニを言っているのかほとんどの方には伝わらないですよね。

でここからはまずは鼻咽腔からの説明をくわしくやります。

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下の一行は飛ばして読んでもいいです。(というか、ムツカシイところはどんどん飛ばして読んでください。)
鼻咽腔(びいんくう)=上咽頭(じょういんとう)=咽頭腔(いんとうくう)の鼻部、、、ああムツカシイ、、、
というか、知らない言葉がたくさんあるのでもう読むのも面倒ですねえ。

この見慣れない言葉がどこの部分をしめしているかというと、ノドちんこの裏、鼻の奥のノドの始まりの部分のことです。

この部分には、アデノイド(咽頭扁桃)というリンパ器官(リンパっていうことは、細菌やウイルスのような身体に害のあるものをやっつけることに関係あるところなんだなあ、と思ってください)。

この部分にはそのほかに耳につながっている穴があいています。
耳管咽頭口(じかんいんとうこう)と言いまして、ノドと耳は穴でつながっています。
山に行って耳がつまったようになった時、耳抜きをしますよね。
口と鼻を手で閉じて耳に息を吹き込むのはこの穴から耳に空気を送っているんですねえ。

口を大きく開けても耳管咽頭口が開くので、それで耳の鼓膜(こまく)の内側と外側の空気圧がつりあって、耳のつまった感じが治るわけです。

で、この耳管咽頭口のところにも耳管扁桃(じかんへんとう)というリンパ器官があります。

まあここらへんにはいくつかのリンパ器官と両方の耳につながっている穴があるよ、ということです。


つぎはクロールチンクとボスミン液についての説明です。

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クロールチンク、、、
zinc chloride(チンク クロライド)、、、
塩化亜鉛(えんかあえん)のことです。
Bスポット療法では1パーセントから数パーセントまで薄めた液を使います。

ボスミン液とは、、、
アドレナリンの入った液です。
アドレナリンはエピネフリンとも言います。

アドレナリン、、、聞いたことがある人もたくさんいると思います。生物の授業ではかならず説明される言葉ではないでしょうか?
アドレナリンはホルモンで、人が生命の危機を感じたりすると出てきて、身体が戦うかさっさと逃げることができるような状態にしてくれます。

堀口先生の著書「Bスポットの発見」によると、抗生物質などが出てくる前に、炎症を治すためにお医者さんが使っていたもので、副作用などの心配は一切無いもの、とあります。

副作用が一切無いというのは言いすぎですので注意しなければなりません。
が、この塩化亜鉛、一般のうがい液や化粧品にまで入っていたりする、ほぼ安全な物質です。

つまりBスポット療法では、消炎剤としてこれらを使います。
どうもボスミン液はほとんど使われず、ほぼ塩化亜鉛だけが使われているようです。

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じゃあノドの奥の部分にどうやってこれらの液を塗りつけるかというと、一般的なBスポット療法のやり方としては、長い綿棒を使ってノドちんこの裏、すなわち鼻咽頭部の炎症がある部分にこすり付けるように塗り付けます

溶液を炎症部位にひっかけるだけじゃダメだそうです。

なので『痛い』療法です。

逆に炎症が治まってくると、その部分に綿棒をあてても痛くなくなってきて、そこが原因で起きていたいろいろな病気や不定愁訴(ふていしゅうそ:原因となる病気がわからない身体の不調や痛み)も治ってくるというわkです。


「Bスポットの発見」の目次には、症例として、
・風邪
・頭痛
・顔の痛み
・肩こり
・めまい
・低血圧
・自律神経失調症
・神経症
・心身症
・チック症
・リウマチ
・扁桃炎
・糖尿病
・膠原病
・アレルギー
・ぜんそく
・口内炎
・歯痛
・歯槽膿漏
・胃潰瘍
・白ろう病
とまあいろいろ載ってまして、すごいぞBスポット療法!と思えてしまうんですが、そんな簡単な方法で万病が治るなら、なぜちまたのお医者さんはほとんどこれをやってないの?という疑問がだれでもわいてくると思います。

お医者さんでBスポット療法をやっていらっしゃる先生は本当に一部の先生しかいらっしゃいません。
東京医科歯科大学の堀口先生教え子の先生に、Bスポット療法をやっていらっしゃる先生が多いようです。

まあはっきり言えば、Bスポット療法は日本のフォーマルな医学会では異端なわけで、そういうことも影響しているために新書という形で出版された経緯もあるのではないかと思われます。
最近はずいぶん変わってきましたが、10数年前まで医学の世界は本当に閉鎖的でしたからねえ。
それもインターネットのおかげでずいぶん変わってきたように思われます。

ここら辺はもっと突っ込んで考えてみたいところなんですが、このエントリのテーマは後鼻漏なんで話を戻しますと、もくじで書かれた症例の中には後鼻漏は含まれていない、というところも一応知っておいてください。

続きます。


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約1年たってからですが、ちょっと修正します。

塩化亜鉛もボスミン液も、消炎剤と書きましたが、正確には収斂剤でした。

最終的な目的は消炎剤なんですが、一般的な消炎剤というと、バファリンやアセトアミノフェンやインドメタシンやフェルビナクや、それにロキソニンやボルタレンのような消炎鎮痛剤で、そういう消炎鎮痛剤は、生化学的に炎症が起こる仕組みの途中のところを止めて、それで炎症という身体の作用を起きなくしてしまうようなものです。

なので、そういう一般的な消炎(鎮痛)剤とは別の意味で書きました。
その点だけお知りおきください。(2012/03/08)

 

at 11:00, なんうん堂, 後鼻漏(こうびろう)について考える

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