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後鼻漏(こうびろう)について考える 009

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補足:すでに6年前の記事ですが、2016年8月に少し手を入れました。
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で、話は戻って『鼻の奥の腫(は)れ・炎症』なんですが、病名で言うと鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)が代表的な炎症です。

ノドのハレでしたらルゴール液などを塗って殺菌して治しますね。

でも鼻の奥は敏感でデリケートな部分でして、ルゴール液やのどぬーる液など入れようものなら、たちまちにして強烈にツーンとして、涙とクシャミが止まらなくなりますよ。

ルゴールでなくたってツンと来ます。当たり前です。

これ、生理的食塩水にするとツンと来ません。生理的食塩水とは、人の体液と同じ塩分の濃さの水です。
鼻うがいをする時に、お湯を使って塩を適量混ぜてやるとツンと来ません。
生理的食塩水は身体に似た成分なので、刺激が少ないんです。
お湯というのも、体温と似た温度にするのが刺激が少ないです。

まあ鼻うがいはともかく、何しろ多かれ少なかれ鼻の奥が炎症を起こしていて、それが後鼻漏を引き起こしている、というのがなんうん堂の考えなんです。

鼻水は、鼻の中にある鼻腺(びせん)というところから出ています。涙も目から常に鼻を通って胃に落ちているんですが、ここではまあ置いておきます。

鼻腺は鼻の穴の中にもありますが、鼻の穴に小さな穴でつながっている副鼻腔(ふくびくう)」にもあります。

副鼻腔は鼻の穴につながったタダの空洞で、内側は鼻腺がある粘膜があります。
鼻の穴のしめり気と温度を守るために、鼻の奥はかなり広くて複雑な構造をしています。

外から入ってくる吸う息の湿度と温度を一瞬にして一定に保つためですね。(ほかにも役割があるらしいですが、ここではふれません。)

エアコンの中は、通る空気に多くふれるために薄い板がたくさん並んでいますが、鼻もなるべく多くの空気にふれるためヒダのようになっています。そして副鼻腔という空洞ともつながっていて、さらに多くの空気と接するようにできています。

外から入ってきたものが、身体の内側で最初にふれるのが鼻の穴の中で、さらに呼吸は止まらないので24時間常にふれているわけで、病原菌やアレルギーを起こす物質も通るし、そこにひっつきもします。

そうすると簡単に炎症を起こすし、粘膜はすぐに腫れて膨(ふく)らみます。

鼻の中の免疫(めんえき・身体に害があるものに対抗する機能、、、とぐらいの説明ではまったく足りませんが、まあそのくらいに考えてください)は、鼻の中の粘膜の鼻腺から出てくる鼻水のしめり気と、血液の中にある白血球だけ(なはず)です。

病原菌やアレルゲンに対抗するために、多くの白血球を送ろうと身体が勝手に反応して、それで炎症をおこします。

「炎症」

生理学ではかならず炎症の4つの症状を習います。

・赤くなる
・熱を持つ
・はれる
・痛む


発赤(ほっせき)、発熱、腫脹(しゅちょう)、疼痛(とうつう)、と覚えますが、赤くなるのも熱を持つのも腫(は)れるのも、全部「血が集まっている状態」です。白血球をどんどん送っています。(炎症の作用はもちろんそれだけではありませんが、これまたふれないでおきます。)

白血球は病原菌と戦って死んでいきます。それがです。

膿はノドのあたりから出れば「痰(たん)」で、ねばねばしています。

鼻の奥から出ているのは痰とは言いませんが、後鼻漏の鼻水の成分の中には、死んだ白血球がみつかります。

ねばり気のある鼻水が後鼻漏」というのがなんうん堂の考えなので、つまり後鼻漏とは、「鼻の奥の炎症」ということになります。


鼻の奥は広いのですが、ひだ状になっていて狭くもあります。空気のふれる面積は広いけれど、空間としては狭いわけです。

で、炎症で鼻の奥の粘膜がふくらむと、簡単に鼻がつまり、また膨らんだ粘膜に押されて細かい血管の血のめぐりも悪くなります。

そして鼻と小さい穴でつながっている副鼻腔もすぐにつまります。
息は通るけれど、鼻がつまった感じがする時がありませんか?
副鼻腔と鼻を結ぶ穴が塞(ふさ)がっている状態です。

副鼻腔炎は蓄膿症とも言いますが、副鼻腔の小さな穴がふさがって、炎症を起こした副鼻腔の中の粘膜から出た膿が外に出ることができなくなった状態も起こります。これが慢性化したりもします。

一度副鼻腔炎を起こすとなかなか治らない原因のひとつは、この鼻の構造や作りの複雑さにあると思います。

何しろ、後鼻漏だろうが副鼻腔炎だろうが、この鼻の奥の炎症を止める事ができれば治るハズ!というのが、なんうん堂の考えです。

と言いつつ、人の鼻の中は人によってまちまちで、それに右と左の穴をへだてる「鼻中隔(びちゅうかく)」という板状の骨は、人の成長とともに脳みその重さでほとんどの人が曲がってしまうし、中には副鼻腔の穴が小さいとかもともとふさがっているというような人もいるだろうし、そういう骨の形が影響している後鼻漏もあるので、そういうのはもうお医者さんに手術で治してもらうしか無い場合もあります。


濃い内容でかけ足で書きなぐりましたが、後鼻漏についてのことをだいたい書くことができたと思いますので、次回からはちまたに良くある後鼻漏の治療法や手技についての考えを書いていこうかなあと思います。

というわけで続きます。

at 09:00, なんうん堂, 後鼻漏(こうびろう)について考える

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